1010人で奏でる「だじゃれ音楽」 いったいどうなっちゃうの!?
- 音まち千住の縁
- 1 日前
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だじゃれは、無関係の言葉が音が同じだけでつながってしまう不思議なパワーを持っている。だじゃれの力を借りて、自分とはちがう考えや背景の人とも出会えるような場をつくりたい。そんな想いから2011年にスタートしたのが「千住だじゃれ音楽祭」だ。
来る2025年10月12日、千住(せんじゅ)にちなんで1010人(せんじゅうにん)の巨大な演奏会が、千住スポーツ公園にて開催される。
演奏者が生み出す壮大なだじゃれ「キタ!千住の1010人」
1010人での大規模な演奏は、2014年(足立市場)以来、2回目の開催となる。しかし今回の1010人は、ひと味ちがう。だじゃれ音楽研究会(通称:だじゃ研)のメンバーが集まり演奏の練習や作曲に取り組む活動日は180回を超え、古参メンバーは「駄」を追求するユニークなセンスに磨きをかけた。本番に向けて、新たな風を吹かせる新規メンバーや公募演奏者、公園の周りをたまたま通りがかった人々(時には犬)も混ざり、だじゃれ音楽が好きな人も、よくわからない人も、みんなひっくるめて1010人のつくり手となる。
世界でここだけ! 東南アジアから3名のゲストが集結
今回はディレクターを務める作曲家・野村誠がこれまで海外で出会ってきた3名の音楽家、アナン・ナルコン(タイ)、ウン・チョー・グゥワン(マレーシア)、メメット・チャイルル・スラマット(インドネシア)を招聘する。各国の言葉や発想を用いながら「千住」や「スポーツ公園」に着想を得て生み出される演目も見どころだ。国内からも舞踏家・佐久間新や新進気鋭の演奏家5名、地域で活躍する団体を招聘し、作品ごとにさまざまな要素がフィーチャーされる。
あなたのお茶碗の音も、スマホのシャッター音も
音が小さな楽器も人数が少ないグループも「最低一度は主役になれる、そういう音楽をつくりたいし、そういう社会をつくりたい」と野村は語る。1010人でひとつの同じ音を目指すのではなく、バラバラな要素がバラバラのまま、それでも不思議とひとつの音楽に聴こえることだってある。だじゃれ音楽は、「同じじゃない」からこそ、ちょっとしたズレやハプニングがより複雑で魅力的な音響を生み出すのだ。そんな謎と魅力のつまっただじゃれ音楽とはいったい何なのか。いざ! 野村誠とだじゃれ音楽の世界へ!
執筆=篠原美奈(千住だじゃれ音楽祭 企画チーム)
アートアクセスあだち 音まち千住の縁
野村誠 千住だじゃれ音楽祭「キタ!千住の1010人」
日時|2025(令和7)年10月12日(日)15時~16時30分過ぎ終了予定(開場 14時30分)
※雨天時は翌日順延予定
会場|千住スポーツ公園(東京都足立区千住緑町2-1-1)
参加無料
主催|東京都、公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京、東京藝術大学音楽学部・大学院国際芸術創造研究科、特定非営利活動法人音まち計画、足立区
協賛|朝日新聞イワキ
※本事業は「東京アートポイント計画」として実施しています。
【2025年9月発行号掲載】
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